弊社『ウェルネスキット株式会社(以下ウェルネスキット)』は、2024年4月20日、日本全国でCBDオイルを取り扱う実店舗(医療機関、美容・健康サロン、飲食店等含む)の実態を調査・集計し『CBDショップ白書2024』としてレポートを発表したので、お知らせいたします。
<展開サービス>
▶︎CBDオイルのショップ(店舗)検索サイト 『CBD Library(ライブラリー)』
CBDオイルとは、大麻(麻)に含まれたカンナビノイドと呼ばれる有用成分の一つ。
近年、カラダの神経・免疫調節成分をサポートする健康サプリとして、ウェルネス志向の欧米で広まり、日本でも話題になりつつあります。
これまで当社は、2020年4月10日のリリース以来、日本初にして日本最大級の「CBDオイルショップ検索サイト」を通じて、日本におけるCBDオイルの認知・普及に取り組んで参りましたが、蓄積したデータを定期的に可視化することによって理解が深まり、より一層、目的に近づくのではないかと考えています。
今回、発表した『CBDショップ白書2024』は、CBDオイルのショップ(店舗)検索サイト 『CBD Library(ライブラリー)』に掲載された店舗に、18問のWeb調査を実施。
回答結果に基づいて調査・集計し、データにまとめました。
調査の概要
調査方法:インターネット調査
調査対象:運営するCBDオイルショップ(店舗)検索サイト『CBD Library(ライブラリー)』に掲載された実店舗
回答店舗数:538件
集計期間:2024年3月31日〜4月15日
回答者属性
業態
順位 | 業態 | 店舗数 | 構成比 |
1 | 量販店 | 451 | 83.8% |
2 | 雑貨店 | 62 | 11.5% |
3 | CBD専門ショップ | 14 | 2.6% |
4 | Vapeショップ | 4 | 0.7% |
5 | 美容・健康サロン | 3 | 0.6% |
6 | 飲食店 | 2 | 0.4% |
7 | アパレル・スポーツ・カルチャーショップ | 1 | 0.2% |
7 | スポーツ・フィットネス・ヨガスタジオ | 1 | 0.2% |
回答者ポジション
順位 | ポジション | 構成比 |
1 | その他 | 95% |
2 | 経営者 | 4% |
3 | 店長 | 1% |
4 | 店舗スタッフ | 0.2% |
お店の実態
[Q1]CBDの取扱開始時期は、いつですか?
順位 | 時期 | 構成比 |
1 | 2年以上前 | 87% |
2 | 2年以内 | 12% |
3 | 1年以内 | 0.4% |
4 | 半年以内 | 0.4% |
[Q2]CBDの取扱開始理由は、なんですか?(複数回答可)
順位 | 取扱開始理由 | 回答数 |
1 | 海外の合法化の流れに、ビジネスとしての可能性を感じた | 466 |
2 | 他店と差別化になる商品を扱いたかった | 459 |
3 | 健康に有益な意義のある商品だと思った | 82 |
4 | 大麻(ヘンプ)カルチャーに関心を抱いた | 8 |
その他回答
- リトリートにぴったりだとおもった
- 自身の体験を元に多くの人にCBDを知ってもらいたいから
- 自身も、原因不明の体調不良の時にCBDを藁にもすがる思いで摂取したところ、緩和されたので1つの選択肢として知っていただきたいと思ったからです
[Q3]販路とその割合は、どれくらいですか?
順位 | 取扱開始理由 | 回答数 |
1 | 売上の9割以上が、実店舗の店頭 | 87% |
2 | 売上の7〜8割が、実店舗の店頭。残りがオンラインショップなど | 13% |
3 | 売上の7〜8割が、オンラインショップなど。残りが実店舗の店頭 | 0.4% |
[Q4]実店舗での、試飲やテスターの有無をお選びください(一部商品でも可)
順位 | 取扱開始理由 | 構成比 |
1 | なし | 89% |
2 | あり | 11% |
[Q5]店頭看板以外に力を入れている集客方法はありますか? (複数回答可)
順位 | 集客方法 | 回答数 |
1 | 特になし(店頭看板や口コミのみ) | 456 |
2 | サイトでのコンテンツ発信 | 64 |
3 | SNSでの発信試飲・試食 | 22 |
4 | LINEやメルマガによるフォローサポート | 6 |
5 | モール出店(Amazon、楽天市場、Yahooショッピング、Q10など) | 4 |
6 | 口コミ | 2 |
6 | 広告(WEB、新聞、雑誌、ラジオ、POPUPショップ、イベント) | 2 |
その他回答
- お客様へのサポート
- party開催、出店
- アフターフォロー
[Q6]取扱商品を選ぶ際、特に重視している基準はどれですか?3つお選びください(複数回答可)
順位 | 取扱商品選びの基準 | 回答数 |
1 | 味や体感が優れている | 471 |
2 | COA(成分分析表)が開示されている | 467 |
3 | 配合成分やパッケージデザインに独自性がある | 462 |
4 | 卸値が手頃である | 461 |
5 | CBD含有量や濃度が高い | 460 |
6 | ブランド認知が高い | 450 |
7 | 品質、安全性 | 60 |
8 | ブランド担当者の対応が正確で早い | 9 |
9 | ブロードスペクトラムである | 6 |
10 | 国産ブランドである | 3 |
10 | 体感が高すぎない | 3 |
その他回答
- 原料の原産国やラボの開示(サプライヤーの開示)をしてくれるメーカー
- カンナビノイドに対する知識や情熱が高いメーカー
- その会社の理念や想いに共感ができるかどうか(自身の祖父母におすすめしたいかどうか)
- 自身で使用してからの経験則/詳細に解説できる
[Q7]実店舗の(CBDだけの)月商は、平均いくらぐらいですか?(任意/回答総数:472)
順位 | CBDだけの月商 | 構成比 |
1 | 月商0〜49万円 | 86% |
2 | 未回答 | 12% |
3 | 月商100〜299万円 | 1% |
3 | 月商50〜99万円 | 1% |
5 | 月商300〜499万円以上 | 0.4% |
6 | 月商500万円以上 | 0.2% |
[Q8]CBD販売で課題に感じていることはありますか?3つお選びください
順位 | 販売上の課題 | 回答数 |
1 | CBDの知名度が低く、単純に集客が少ない | 462 |
2 | CBD自体が誤った理解をされており、その誤解を解くのが大変 | 460 |
3 | 価格が高い | 459 |
4 | 売れ行きに波があり、売上や在庫管理が難しい | 457 |
5 | 法規制が不安定で、思い切った取り組みがしづらい | 76 |
6 | 集客に予算や時間を割けていない | 72 |
7 | 体感重視の成分の取り扱いに迷う | 7 |
7 | 商品や成分知識をキャッチアップするのが大変 | 7 |
7 | 好みや体感が人それぞれなので、提案が難しい | 7 |
10 | 自分たちならではの魅力づくりが見出せていない | 4 |
11 | 商品が多く、どれを取り扱ったら良いか、わからない | 2 |
その他回答
- まだまだ課題だらけで…
- 個人差があること、薬機法があるためネット上で効果効能をなかなか言い切れないところ
- 薬機法の兼ね合いで効果効能を謳い辛いお客さまの実態
[Q9]最も多い購入目的は、どれですか?
順位 | 多い購入目的 | 構成比 |
1 | リラックス、チル | 87% |
2 | 睡眠ケア | 13% |
3 | とりあえず、CBDを試してみたい | 0.4% |
4 | まだまだ大々的に販売していません | 0.2% |
[Q10]CBDに関して、お客さまからよく聞く、ポジティブな感想(任意)
- ストレス改善、良く眠れる、使う薬の量が減った(パニック障害、鬱)
- 大麻って実は悪いものじゃないんだよね?
- リラックス効能を求めての顧客と体感を感じたい顧客の購入頻度が高い
- 難病の症状改善
- QOLの向上
- リラックスできた寝れた・楽しいなど/寝つきが良くなった
- よく寝れる、神経痛が軽減された、肌が綺麗になった
- 良く寝れる
- 睡眠効率の改善
- あまり無い。理由:正直CBD以外のカンナビノイドの製品が世に出てからはCBD単体の効果などをポジティブに捉える方は減ったと思います。睡眠→CBN、クリエイティブ→CBG、万能→CBDのように捉えられている方が多いように思います。ここでいう万能とはあまりポジティブな意味ではありません
- 精神作用系→体感がある非精神作用系→眠れるようになった
- しっかりと休息を取ることが出来るようになった
- 快眠がとれる
- 睡眠の質が向上した、生活習慣が改善された等々
- QOLの向上
- 眠れるようになった
- しっかり眠れる。落ち着く
- 寝つきと寝起きが良くなった
- 目覚めがスッキリするようになった、無いと体感する
- よく眠れるようになった
- 体感が良かった
[Q11]CBDに関して、お客さまからよく聞く、ネガティブな感想(任意)
- 規制が頻繁で良く分からない
- 捕まらない?
- 大麻成分であるがゆえに手が出しにくい(怖い)
- メディアのネガティブ報道
- 合法?大麻でしょ?体感ある?
- 怪しい、大丈夫なやつ?
- 体感が弱い、具合が悪くなった(体感系)、値段が高い
- 「大麻」に対する悪い認知が先行する
- 体感がない
- 高くて続けられない(継続の必要性を説明すると)
- 精神作用系→高い。もう少し体感が欲しい
- 規制がかかって前みたいに良い商品が少なくなった
- 商品がありすぎてどれが良いか迷う、成分毎の善し悪しがわからない、価格が高い等々
- 親世代が…
- 安全性が不安
- ある大手取引先から、CBD取り扱い店舗だということで取引がなくなった
- 特に無い
- 体感がなかった
商品の実態
[Q12]現在、実店舗で取扱っているCBD商品は、どのくらいありますか?(フレーバー違いは1つにカウント)
順位 | 取り扱っているCBD商品 | 構成比 |
1 | 20種類以上 | 87% |
2 | 3〜5種類 | 12% |
3 | 6〜10種類 | 1% |
4 | 11〜19種類 | 0.4% |
5 | 1〜2種類 | 0.2% |
[Q13]レアカンナビノイド商品の取扱はありますか?(複数回答可)
順位 | レアカンナビノイド商品の取扱 | 回答数 |
1 | CBG | 475 |
2 | CBN | 436 |
3 | ない(CBDのみ) | 62 |
4 | CBP | 9 |
5 | CB9 | 5 |
6 | CBC | 4 |
7 | THCHO | 3 |
8 | 10OH-HHC | 2 |
8 | HHCPO | 2 |
8 | CBT | 2 |
11 | THCPO | 1 |
11 | CRD、CBDV他ブロスペ含有成分 | 1 |
11 | CBDA | 1 |
[Q14]最も売れ筋の商品タイプは、どれですか?
順位 | 売れ筋の商品タイプ | 構成比 |
1 | 吸うタイプ(カートリッジ、ワックス、ペン・ポッド、ハーブ) | 88% |
2 | 飲むタイプ(オイル、ティンクチャー) | 12% |
3 | 食べる(エディブル) | 1% |
[Q15]最も売れ筋ではない商品タイプは、どれですか?
順位 | 売れ筋でない商品タイプ | 構成比 |
1 | 飲むタイプ(オイル、ティンクチャー) | 85% |
2 | 食べる(エディブル) | 12% |
3 | 塗るタイプ(クリーム、バーム、ローション) | 1% |
3 | 飲むタイプ(カプセル、錠剤) | 1% |
3 | 特になし(まんべんなく購入される) | 1% |
6 | 価格の高いオイル | 0.2% |
6 | 現在リキッドのみ販売 | 0.2% |
6 | 吸うタイプ(カートリッジ、ワックス、ペン・ポッド、ハーブ) | 0.2% |
その他
[Q16]実店舗の視点で、CBD業界の解決されるべき課題感について、近い考えをお選びください(複数回答可)
順位 | 解決されるべき課題 | 回答数 |
1 | 大麻取締法の内容や運用のアップデート | 468 |
2 | CBDの認知度・知名度の低さ | 459 |
3 | 実店舗の存在感アップ | 455 |
4 | 効果効能が訴求できないため商品宣伝の難易度が高い | |
5 | 正しい情報に基づいて発信するメディアの必要性 | 451 |
6 | 販売者のモラル・知識向上 | 74 |
7 | 日本人にあった、魅力的な商品の登場 | 17 |
8 | 第三者機関によるCOA(成分分析表)開示の一般化 | 12 |
9 | 新成分(半合成カンナビノイド)の規制 | 8 |
10 | 商品選びの難易度の高さ | 6 |
[Q17]今後、取り組んでみたいことは、どれですか?(複数回答可)
順位 | 取り組んでみたいこと | 回答数 |
1 | 異業態やインフルエンサーとのコラボ | 521 |
2 | 商品ラインナップの拡充 | 464 |
3 | オリジナル商品(OEM)の開発 | 69 |
4 | 同業同士の情報交換や会合への参加 | 13 |
5 | 広告出稿の強化 | 6 |
6 | 縮小、撤退、売却(譲渡) | 3 |
7 | 特になし | 2 |
8 | 商品ラインナップの絞り込み | 1 |
8 | お客様の需要の調査 | 1 |
8 | YouTube | 1 |
[Q18]Q17を踏まえて、今後、広げたい人脈は、どんな分野の方ですか?(複数回答可)
順位 | 分野 | 回答数 |
1 | インフルエンサー | 521 |
2 | CBDショップ | 459 |
3 | CBDメディア | 76 |
4 | 医療従事者 | 10 |
5 | CBDブランド | 9 |
6 | 輸入業者 | 6 |
6 | OEM事業者 | 6 |
8 | 法律関係者 | 5 |
9 | 特になし | 3 |
10 | 静岡県内でカンナビノイドに関して理解のある方 | 1 |
10 | 政治家 | 1 |
まとめ
現状
- 多くの店舗が2年以上前から、CBDを取扱。取扱理由は、海外の合法化の流れに、ビジネスとしての可能性を感じたこと
- 多くの店舗において、売上の大半は店頭を占め、EC経由の販売は少ない
- 店頭看板や口コミ以外での集客には、注力していない
- 商品は、味や体感が優れ、COA(成分分析表)が開示されていることを重視した選定。CBD以外のレアカンナビノイドの取扱も一般的
- 多くの店舗の売れ筋商品は、吸うタイプ。お客さまの購入目的はリラックス・チルが中心
課題
- CBDの認知度・知名度の低さによる売上の確保。誤った理解を解くのも大変
- 価格が高い点が販売ハードルである上、売れ行きに波がある
対策
- 異業種やインフルエンサー、同業同士の連携強化
- 魅力的な商品開拓やオリジナル商品(OEM)による商品ラインナップの拡充
本調査は、CBDショップの発展に向け、店舗や来店者の実態や課題を把握し、情報共有・問題提起につなげるために企画し、今年で3回目となります。
昨年に比べてサンプル数が17%減少しましたが、多くのご協力いただいた皆様へ心から感謝申し上げます。
参考資料として価値ある情報を提供できるよう、昨年に引き続き、CBDだけの月商別クロス集計にも挑戦しました。
『CBD Library』の認識としては、世界的に大麻合法化が進んでいるものの、CBDビジネスは実態に即した、整合性のある法規制の整備が整えておらず、バラ色とは言えない様子です。日本は2023年12月に大麻取締法が改正され、ようやくスタートに立とうとしている段階であり、旧来の大麻のイメージを含めて、まだまだ発展途上・カオスな黎明期だと捉えています。
特に、Q16で多くの方があげられていた課題「大麻取締法の内容や運用のアップデート」「CBDの認知度・知名度の低さ」からは、そのことががよくうかがえます。
今後も、最新かつ正確な情報発信につとめ、皆様の意思決定や示唆に役立てるよう取り組む所存です。あらためてこのたびは、お忙しいところご協力ありがとうございました。
- ウェルネスキット株式会社は、本資料で提供している情報について、万全を期していますが、その情報の正確性や完全性を保証するものではありません
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